彼は年下の男の子
あたしの顔を見るなり ニコッと笑って
「あー!美咲さんだ
久しぶり!!」
と デカイ声で 挨拶をしてきた。
「そうだね・・・バンド組んだって?
すごいねえ~今度見に行こうかな・・・」
「ホントにぃ!美咲さんが 来てくれるなら
じゃあ もっと頑張ろう!!」
と 調子に乗る新くんに
直美が 「何言ってるのよ」
と 頭を叩いた。
「イテーな!叩くことないだろ」
「叩いてないよ 当たっただけ」
「あれで叩いてない?ぶさけてる!」
廊下で姉弟が言い合っていると
中からメンバーが
「喧嘩?」
と 顔を出した。
そう これが・・・この時が
私と恭介の出会いだったのだ。