社員寮でラブ!
壁下さんにまさかのっ!?
「あ~あ・・・どうしよっかなぁ・・・」
壁下さんは、今日も帰って来るか分からない。
でも、社員寮でそれを待っていれば余計に悲しい思いをする。
だから
「あれ?レナ?久しぶり」
玄関のドア開けてそこに私の姿を見つけると何も聞かずに中に通してくれた。
昔、母親とケンカしたりするとよく来てた幼なじみの家。
戸田 叶(とだ かなう)20歳
保育所時代からの長い付き合い
の
男の子
お互いに片親同士で叶のうちは父親だけ。
その父親は、仕事でほとんど家にいたことがない。
「私、プチ家出とか言ってよく来てたよねぇ。」
一時は、反抗期ってやつで・・・
「レナさあ、今、お父さんとこ?
親子ゲンカとか?」
リビングに入るとサッサとソファーに腰掛けて何か作業に入る叶。
「そうじゃないんだけど・・・」
聞いて欲しいけど
「ふう~ん、まあ、聞かないけど。」
興味ないみたいな叶。
「叶、何やってるのぉ?」
私のことを放って置いたままで叶は何かに夢中。
叶の手元を覗き込むと
「シルバーアクセ。」
と言っただけで
「へえ~、シルバーアクセ。
叶って昔っから手先器用だったもんねぇ。
自分で作っちゃったりするんだ。」
話し掛けても黙々と作業を続ける叶
つまんない!
手先が器用ってだけじゃない
昔っからそう
これ
この夢中になると何もかも忘れて自分の世界に入っちゃう
だから・・そう
ほとんど
私
一緒にいても相手にされず・・・
いつもこんな感じ
「全然変わらないねぇ・・・
何か・・ムカつくんだけど?
・・って言っても聞いちゃいないし」
ホント・・聞いちゃいない