社員寮でラブ!
翌朝―――
起きると叶のベットに叶の姿は無かった。
リビングに行ってみると
「あらら・・・こんなとこで寝てるし。」
昨日の夜のまま
ソファーで寝る叶
なんにも掛けないでそのまま寝てる。
「風邪ひくよ。」
投げ出された長い手足
ピクリともしない。
ただ寝息がスースー聞こえるだけ。
起きる様子のない叶
叶の部屋に戻って上掛けを持って来て叶にそっと掛ける。
それからしばらく叶の寝顔を見てた。
叶ってホントに綺麗
「もったいないぐらいだよねぇ・・・」
昨日、玄関のドアが開いて叶の姿見たとき一瞬だけどドキッ!ってなった。
幼なじみの男の子
いつの間にやら
大人の男の姿になってた
けど
その態度
昔と変わらずで
全然興味ありません
って感じ
確かに私も叶に興味ない
ってゆ~か・・・
叶の大きな秘密を知ってるから・・・
間違って叶が私を好きになるかも
とかなんて
誤解なんかもしない。
そして叶も
私がずーっと『想お兄ちゃん』を好きだって知ってたから
今はちょっと違うんだけど・・・
間違っても私が叶を好きになるとは思っていない。
そんな関係だから安心。
「起きそうにないね。」
今日は、午前中に講義がある。
だからこうしちゃいられない。
そのままの叶を残し
学校へと向かった。