社員寮でラブ!
ベットの上---
うつ伏せになって枕に顔埋める。

涙は枕に吸い込まれてく。


会社でとうとう壁下さんと話をしないで帰った。

けど後から帰ってきた壁下さんが何か言ってくるかと思ったら何も言わない。

もっと私のことに必死になっていいんじゃないの?

もう諦めた?

惨めだ。

あんな風に人を喜ばせておいて奈落に突き落とす。

「遊びじゃないって言ったじゃない・・・」

重いぐらいに私のこと好きなんじゃなかったの?

枕がものすごく冷たくなってきた。

顔を上げると

「あ・・」

枕にくっきりと私の顔

「ふっ・・・」

少しだけ笑って

また溢れてきた涙を手の甲で拭う

「お風呂入って顔洗おう・・」

泣いたって

わめいたって

成るようにしかならない

それは幼いときからよく分かってること。



「レナは、強い子です!」

そう声に出してしまえば昔っからそんな気がして一人で留守番だってできた。


「そうだよ!遠距離だって大丈夫!」

目の前

ぱあ~っと明るくなった。

何も別れることはない。

「な~んだ。簡単じゃない?

今の時代、電話だってメールだって何だってあるんだからいざとなったら飛行機でビューンでしょ?

九州なんて近い近い!」

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