社員寮でラブ!
「・・・呼び捨てですか?」

「ああ、篠原鉄男さんでした。」

「鉄男いらないから。」

目の前の篠原鉄男は

今日も

「女装の鉄男さん。」


「だから、鉄男って呼ぶな!

ってゆ~か

女装もわざわざ言わなきゃわからないんだから!」

九州から女装で

「鉄男何しに来たの?」

「何って・・鉄男って呼ぶなっつーの!」

篠原が両手に持ってたカバンをドサッ!と玄関の床に置き

置いたところに

「鉄男の女装がどうしたの?」

と和さん

「ああ、和さん

この人、あの篠原鉄男ですよ。」


「え?あの人?女装の?へえ~。鉄男の女装。」

篠原のことを上から下までジロジロ興味深げに見る和さん


「ちょっと!初対面で感じ悪いんですけど!

玄関先で『鉄男の女装、女装』言わないでもらえます?」

和さんに向かって篠原

両手を腰に当てて威張って言い返し

ふんっ!

って

その態度・・・

和さんが誰だか知らないから

「ちょっ、篠原この人はねえ・・」

社長の奥様だってこと

言いかけた

けど

「わざわざ言わなくっていいわよ。」

って私の肩を押さえ

「レナちゃん、立ち話もなんだから上がってもらって。」



篠原の態度にも怒りもせず

和さんったら

冷静

それが

ちょっと


怖いんですけど・・・

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