私こそ光る☆君 ~体育祭編~
『へっ……?』


何この体勢?


自分は足を動かすどころか、足を地面に着けてすらいないのに過ぎ去っていく景色。

首の辺りと膝の裏を持って支えられている感覚。

これはもしかして……?


上を向くと案の定、遥の首筋が目に入った。



本日二度目のお姫様だっこ中。



「これなら文句無いだろ」


なぜか目を合わせようとせず、進行方向をじっと見つめる遥。

おかげで表情が見えない。


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