私こそ光る☆君 ~体育祭編~
「どうしてこの子に芸能界でやっていく覚悟がないと言い切れるんですか?」


「そ、それは……!!」


お兄ちゃんはいいかけて口ごもる。


「今回、僕は皆とはほぼ別行動を取る形で事を進め、こちら側が負けるように手筈を整えました」


「なぜそんなことを?」


訝しげな顔をする面々。

お兄ちゃんに至っては紫水の意図が全く掴めず、なぜ今その話を持ち出すのだと言わんばかりだ。


「言ったでしょう、確かめたいことがあったと。

僕は貴方の持ち出した勝負を利用して、光の覚悟を確かめさせてもらったんです」


フッと、紫水は小馬鹿にしたような笑みを浮かべた。


< 175 / 186 >

この作品をシェア

pagetop