私こそ光る☆君 ~体育祭編~
『お兄ちゃん、私絶対ブレスタには入らないから。

だから諦めて?』


「しかし……」


紫水に頼ってばかりではダメだと思い、また紫水に詰め寄られるお兄ちゃんが惨めに見えることへの同情も手伝って、自分で説得をしてみたけれど、お兄ちゃんもなかなかにしつこい。


『諦めて』

「やだ」

『アキラメテクダサイ』

「ヤダ」


言葉を重ねるごとに頬が膨らんでいくお兄ちゃん。


いったいあなた何歳なんですか?


『ああ~、もうっ!!

これ以上言ったら、お兄ちゃんのこと嫌いになるからっ!!』


ついに痺れを切らして叫ぶと、お兄ちゃんはビクッと肩を揺らして固まった。


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