私こそ光る☆君 ~体育祭編~
「……だ……」


『えっ……?』


お兄ちゃんの声が小さすぎてうまく聞き取れない。


「やだっ!!

それだけは絶対に嫌だ!!

それだけはやめてくれっ!!」


『えっ?

あっ、ちょっと……!!』


ものすごく必死の形相で私に嘆願……いや掴み掛かるお兄ちゃん。


正直、必死すぎて怖い。


「お兄さんも強情ですね。

あんまりしつこくすると……嫌われますよ?」


止めを刺したと思う。


紫水、今そのセリフ言うのやめて!!


一瞬顔面蒼白になったお兄ちゃんは、


「○×△□※&%$#!!」


と、意味不明な叫び声をあげて私に縋り付き、離れなくなってしまった。


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