私こそ光る☆君 ~体育祭編~
『そういうことを言うから誤解を招くんでしょ』
「誤解くらいがなんだ?
大事な妹を守るためなんだ。
そのためなら俺はどんな汚い手だって使ってやる」
堂々と言い放ったお兄ちゃん。
そこは胸張って得意げに言うところじゃないからっ!!
しかも“汚い手”って……。
やっぱもういい。
『はぁ~……』
もはやつっこむ気力さえ失せて、深くため息をついた。
つんつん。
『うん?』
制服の袖を引っ張られる感覚がして振り向くと、由依が傍らに立っていた。