私こそ光る☆君 ~体育祭編~

「あ~、やっと見つけた~!!

ヒカちゃんどうしたの、一人でいなくなっちゃって……。

もう、心配したんだからねっ☆」


ホトホト困り果てていると、ふくれっ面の救世主が現れた。


由依だ。


『ごめん、久保先生にお茶に誘われて、断ったんだけど、無理やりここまで引っ張ってこられちゃって……』


助けを求めて由依にそう説明すれば、


「もう、久保先生じゃなくて、“ル・リ・ちゃ・ん”でしょ?」


なんてルリちゃんは腕にしっかりと絡みついたまま言ってくる。


「ルリちゃん、放してあげて?☆」


「イヤよ」


『お願いします』


「いーやっ」


二人ががりで説得するもルリちゃんは頑として離れない。

離れるどころか、巻きつく腕に力を込めてくる。



『……っ』


腕にピリッと鋭い痛みが走り、思わず顔をしかめた。

さっきの障害物競走で擦りむいた肘にルリちゃんの手が当たったらしい。


そんな私の様子に気づいた由依が顔色を変えた。


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