私こそ光る☆君 ~体育祭編~
連れて来られたのは保健室だった。
先生が会場の救護室に行っていて不在のため、由依が手当てをしてくれる。
「…………」
私を椅子に座らせ、自分は床にひざまずいて俯いたまま消毒液を塗る由依。
その顔にはいつもの眩しいくらいの笑顔はない。
怒ってるの……?
そのまましばらく沈黙が続いた。
私が沈黙に耐え切れなくなった頃、ちょうど手当てが終わり、やっと由依が顔を上げた。
上目遣い。
不謹慎にも可愛いなんて思ってしまった後、その瞳が濡れていることに気づく。
そして次の瞬間……?