私こそ光る☆君 ~体育祭編~

「さっきはルリちゃんに対して、ヒック、怒鳴っちゃったけど、ヒック、本当はカナちゃんに、ヒック、何もしてあげられなかった自分が、ヒック、一番許せなくて、ヒック、八つ当たりしちゃって、ヒック、それが悲しくて……☆」


嗚咽（おえつ）混じりに話す間にも由依の目からはボロボロと涙の雫が次から次へと零れ、私の首筋を濡らす。


「守ってあげられなくてごめんね……☆」


そう言う由依がただ愛しいと感じた。



『何もしてくれないなんて、そんなことないよ？』


震える由依の背中を優しくさすりながら言う。

時々子供をあやすみたいにトントンと軽く叩くと、だんだん落ち着いてきたのがわかった。



ひとしきり泣いて由依の涙がおさまった頃、


「もうケガしないでねっ？☆」


と、言った由依。


小首を傾げ、そのポジションから必然的に繰り出される本日二度目の上目遣い。



ちょっと、それ反則!!

可愛すぎでしょ!!