私こそ光る☆君 ~体育祭編~
「……何か言った?」


『あはは、何でもないよ。

いきなりの大物女優の登場にビックリしただけ』


「……ふ~ん」


珍しくつっこんでくる清龍に若干焦りながら返事をした。


バレてないよね?

それに今のはウソじゃないもん。

おば、さ、さくらさんが来てるのはさっき見たから知ってたけど、お忍びみたいな雰囲気だったから、まさか審査員としてここで出てくるなんて予想外だったんだから!!


「それではさっそく始めましょう。

まず最初のお題は……“お笑い”!!

第一走者の選手の皆さん、用意はいいですね?

では、位置について、よーい、スタート!!」


スタートの合図と共に、漫才をしながら第一走者のペアたちは二人三脚で走り出した。


自分の順番を待ちつつ観戦しているとだいぶ様子が分かってきた。

お題はバスケットボール選手、エアギター、歌手など主に芸能やスポーツに関するものらしい。


さくらさんのことだから採点厳しそうだけど、これならなんとかなるかも……?


私と清龍の順番は最後。

最後の最後で変なお題が出なきゃいいけど……。


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