私こそ光る☆君 ~体育祭編~
『ちょっ、清龍!!

降ろしてよ!!』


「いやだ」


即答……。

何でこの人こういう時だけ頑固なのか……?


モゾモゾと動いて抵抗するも清龍はビクともせず、


「この方が早い。

しっかりつかまってろ……」


と言うと、私を抱えたままゴールに向かって走り出した。


観客はさっきからキャーキャー騒いでいる。


はっきり言って、ものすごく恥ずかしい。

だって、大衆の面前でお姫様だっこされて運ばれるなんて……。

しかも私、今一応男っていうことになってるのに!!


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