心霊現状調査クラブッ
「ンも~ 李衣香はヘタレだなぁ 謎の部活なんてめちゃめちゃかっこいぃぢゃんっ」

ヘタレって……
ひどいよ 紗帆ちゃん……

泣きたい気持ちを抑え、あたしは、小さく反論した。

「ヘタレじゃないもんッ! そんなんのどこが、かっこいいの? 変な宗教団体みたい。」

「えぇ~、あんたホントに15ぉ~? こんな七不思議に興味ないなんてオバンだよ~」

「オバン言うなー(泣)!!」

「アハハハハ」


こんなたあいもない話しをしながらあたし達は、教室を出た。

この時はまだ、あたしの身に起こる悲劇のことなんて これっぽっちも思いもしなかったんです……。

そう この時は、まだ……







「じゃあ、ウチこっちだからぁ~」

「うん。 ばいばい。」

雑談をしながら
下駄箱のところまで来ると 紗帆ちゃんは、体育館に。 あたしは、華道部の部室に。 それぞれ部活に行った。


よぉーしッ!
がんばって、パーフェクトガールになるぞぉー
えいえい、おぉーー!!
これから始まる素晴らしい学園生活を想像したらテンションがキャリーオーバーですッ★

ルンルンと軽くスキップをしながら華道部の部室を目指した。

たしか、このかどを左に行って 階段をあがってすぐ右の教室が華道部の教室。

あぁ~ 楽しみだなぁ

あたしは、スキップする足を早めた。

そのとき

―ドンッ!

「ゥキャッ!?」

かどを曲がってすぐのところで誰かとぶつかってしまった。

ちょうど死角だったから見えなかったんだ。
あたしも、ちょっと調子に乗りすぎちゃったな…。

あぁッ!
てか、ぶつかっちゃった人、大丈夫かなッ?
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