心霊現状調査クラブッ
その人は、立ち上がって、おでこを抑えながらあたしを怒鳴りつける。

パッと見だけど、顔はどちらかと言うとかわいい系…。

てか、童顔。 人のこと言えないけど…

背もあたしよりちょっとだけ大きいくらい。
声だって高めだし…。

なんかあんま恐くなかったかも←コラコラ

あたしが、肩にぶつかったのは、あたしが下向いてたからかァ~

ちょうど、そのとき落ちてた画ビョウ見つけたから。

この人のおでこにヒットしちゃたんだ…。


「あの、ごめんなさい。 べつに 悪気があったわけじゃないんです。 ちょっと急いでて。」

こんどは、落ち着いてちゃんと謝る。

まだ、怒ってるぽいけど…

「こんなこと悪気があって、やってたら 最悪だってのッ!!」

あぁ、やっぱまだ怒ってる…。

う~ん、 もう面倒くさいなぁ この人…。
はやく、華道部行きたいのにーーーー!!

「あの、ホントにすみませんでした。 ちょっと今急いでて…。 また今度お詫びしますから…。 なんでもしますんで。」

― 今、思えばなんでこんな軽はずみな発言してしまったんだろ…
「ふざけんなッ!! お前、人にぶつかったといて… ッ? お前、1年の 千野李衣香?」

いきなり声のトーンが変わった。

「え、 あ はい。 そうですけど…」

突然の質問にきょとんとする李衣香。

「ふ~ん。 お前がねぇ~」

意味ありげなことを言いながら李衣香の顔を至近距離でジーと見てくる。

「―ッ/// な、なんなんですかッ!?」

男慣れしてない李衣香にとっては、これだけでも十分、赤面の材料になる。
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