心霊現状調査クラブッ
かッ、顔が……ッ///

ドキドキと心臓がうるさい。

「お前、さっき『なんなんもする』って言ったよなァ~ 」

こんどは、ニヤリと笑ってきた。

た、たしかに、言ったけど…
イヤな予感がする…。

まだ、李衣香の心臓は、大音量で鳴っている。

「たしか、急いでんだってなぁ~ けど、すぐ終わるから付き合えよ」

や、やだ……
絶対ッ、やだーー!!

「い、いや お断りします…。」

なるべく 笑顔で…
丁寧に…

なんて、思いながらも、顔がひきつってることを自覚する。

「お前に拒否権なんて、ねぇーんだよ。」

ニヤリがさらに増す。

なんで、あたし、こんな変な人にかかわっちゃったんだろ…

あの、うるさいドキドキに、もう一つ意味が加わる。

「とにかく、来いッ!!」

―グンッ!
強く手首を引っ張られ、目的地である華道部室からどんどん離れていく。

いくらチビだの童顔だの言って、やはり男の子。   きゃしゃな李衣香の力では、振りほどけない。

「えーッ!? ちょっと放してくださいッ!!」

いくら李衣香が訴えても、童顔少年は、それを無視。



どんどん どんどん 華道部の部室から離れていく。 どんどん どんどん…… 離れていく。


えぇー!!?
ちょっと ちょっと なんなんですかァー!!? コノ状況ッ!??

あたしの青春どうなるんですかァーーーー!!???





→第二話に続く
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