【短編】シャーペン
しばらくの沈黙のあと私は「気持ちを伝える」のは今しかない!
そう思った。
「波留、あのさ…」
「ん?」
「…私、波留が友達に見えなくて……波留のことが好き」
「…知ってる。 茜のことなら何でもわかるっつったじゃん」
いっきに身体中が熱くなった。
波留が一歩だけ私に近づいた。
たった一歩、近づいただけなのに波留がかなり近く感じた。
「……俺が前にやったシャーペンをお前が使ってくれてたこと、めっちゃ嬉しかった」
わぁー、波留が照れてる。
って、その前に…
波留は私のこと好きなわけ?
はっきり言ってないけど、
けど…