【短編】シャーペン
それでも、やっぱり私は波留と両想いだとは思えない。
波留に貰った赤色のシャーペンを見つめたまま自分の席に座っていた。
傷などで使いふるしているのがわかる。
どう見ても男の子用のシャーペン。
それでも私は今でもこのシャーペンを見ると嬉しくなって鼓動が速くなる。
恋の力だね。
と言っても、波留は隣の席だからこのシャーペンはあまり使ってない。
というか使えない。
好きだという気持ちがバレるのが怖いし、
「返して」って言われるのも嫌だ。
だから、あまり使わない。
いつも私は友達から"ポジティブだね"と言われている。
でも、恋に関しては根っからの"ネガティブ"なんだよね・・・