監禁ブラックムービー

青白い顔の空がいた…


「空、私…来たよ…?何で寝てるの…?…分かった!また無視してるんでしょ!」



空は起きてくれない。



「嘘でしょ?睨まないの?笑わないの…??」



もう自分でも分かってるのに…


「ねぇ…本当に…」



私の近くにいた若い看護師は泣いていた。




「…空…約束したもんね?私、もう泣かないって…でも悲しいのは当たり前だよね…??寂しいのも……当たり前だよね……?」



私はギリギリまで出て来そうな涙を流さない様に上を見上げた…



「ねぇ空……空が先に逝っても待ってるよ……」



私は空の頭を撫でた…



「ごめんね…毎日会えば良かったね…?空、強がるから……」



私は……


この真っ白な部屋を出ていった。




…空…


……待ってるよ……

















< 199 / 220 >

この作品をシェア

pagetop