翡翠の姫君〜Side*STORY〜
「…ちゃんと
受け入れてくれたよ。」
どこか遠くを見つめながら
微笑んで話すレオ。
そんなレオの表情に、俺も思わず笑みが零れる。
「…そっかぁ…!!
良かったなぁ、レオっ!!!!」
嬉しさのあまり、レオに抱きついた。
「ぉわっぁっ!!!!
ちょっ、落ちる落ちる!!!!
馬鹿かおまえは!!!!」
ちゃーんと、支えてるってば。
緩む頬を思いっきり緩ませながら。
「…本当に良かったな。」
しっかりと伝えた。
「…あぁ。」
今度は軽くはにかんで答えた。
本当に…良かった。
レオ…
おまえが昔、言った言葉。
…覚えてるか?
"俺が王子である以上…
自分自身が恋に落ちて
本当に心から好きな人と一緒に
いる事なんてないんだろうな。"
俺がレオに仕え始めて、だいぶ慣れてきた頃。
おまえはそうポツリと呟いたんだ。