翡翠の姫君〜Side*STORY〜
「あー…良かった良かった。」
古い電球を片しながら話す。
「おまえ…俺がいなかったらどうしてたんだよ…」
深いため息が思わず漏れる。
「その時は…
ま、まぁその時だって。」
あははと笑ってかわすエミリア。
こいつ…
変なとこ抜けてるよなぁ。
―初めてこいつと会ったのは、試験の時。
第一印象は、とりあえず…
すごい髪を持ってるってとこ。
翡翠色の髪なんて初めて見たし。
はじめは試験だったからか、お互いに敵対心むき出しだったけど…
二人一組に選ばれた時、なんか面白い奴だと思った。
俺のこと勝手に年上だとか思ってるし。
そして、あの試験。
まさか…
俺を担いで行くとは思わなかった。
あんなチビのどこにあんな力があるのか…
それ以来、エミリアとは良い同期の仲間になっている。