翡翠の姫君〜Side*STORY〜
エミリアとレオ殿下が話し出した時、急に心臓が痛くなり始めて。
外に出るとすぐにおさまって。
こんな胸の痛みを、初めて感じたことなど。
俺が思うままを言葉にして、ぽつりぽつり話した。
大体を話し終えても、何の反応もない王子を不思議に思い、俯けてた顔を上げると。
そこには…
今までに見たこともない程、間抜けた表情の王子。
何も言わずただ呆然としている。
「れ、レオ…殿下…?」
一体どうしたんだろうか。
一人焦っていると、王子が静かに口を開いた。
「おっ…まえ…
それ…本気で言ってるのか?」
「ほっ、本気…!?
それはどういう…?」
質問の意味もわからず、うまく答えられない。
すると、とてつもなく盛大なため息を一つつくレオ殿下。