翡翠の姫君〜Side*STORY〜
「…こっ…………………」
…こ?…なんだ…?
なんとも言えない空気が流れる。
しばらくの沈黙の後、レオ殿下が叫びだした。
「だーーーっっっ!!!!!
もういいっっ!!!」
「えぇっ!!!??」
ここまで焦らしておいて!!??
「もう知らんっ!!
後は自分で考えろ!!」
「考えろって言ったって…」
わからないから、聞いてるんですよ…。
「とりあえず…」
ゆっくりと立ち上がりながら話す王子。
「その胸の痛みは、この先も治らないぞ。」
「えっ!!??」
「言っておくが、病名を調べようとも、出てこないからな。
まぁ、どうせ調べるんなら…」
レオ殿下は、呆れたような顔で俺を見下ろして言った。
「まず、"嫉妬"って言葉を辞書で引け。」
…嫉妬………?
どういう意味だ…?
「それがヒントだ。
おまえは俺に嫉妬してるんだよ。」
「王子に…ですか?」
「あぁ。
まぁ、普通の事だし大丈夫だ。」
普通…なのか。
そう聞いて、少し気分が軽くなった。