翡翠の姫君〜Side*STORY〜
「じゃあ、そろそろ戻るか。」
「あっ、レオ殿下!!
…ありがとうございます!!!!」
笑って手を振ってくれる王子に向かって、深く礼をした。
…俺も戻るか。
そう思って、腰を上げた時
「あっ…ガク!!」
歩いていた足を止めて、振り替える王子。
「…おまえでも
譲らないからな。」
…笑ってそう一言、意味のわからない言葉を残して去っていった。
譲らない…………?
…………なに、をだ?