翡翠の姫君〜Side*STORY〜
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「こんにちはー。」
コンコンとドアをノックしてそう言うと、中からティナさんがドアを開けてくれた。
「あぁ、エミリア。
こんな時間に珍しいね。」
「仕事が早く終わったんで!!」
笑顔で話してくれるティナさん。
「ほら、中入って。」
そう言われて部屋に入る。
……………あれ…?
レオがいない………。
いつも座ってるはずの机にレオがいない。
「ちょうどよかったよーエミリア!!」
近くにいたセルトさんが、嬉しそうに言った。
「どうかしたんですか?」
「いやー、レオがね。
昨日から仕事続きで、明け方寝たんだけど…
まだ起きてこないんだ。
その部屋にいるから、起こしてきてくれないか?」
寝てるのか…
それにしても、今まで起きないって凄いな…
「わかりました!!」
私は笑顔で答えて、ゆっくりと寝室へと入った。