翡翠の姫君〜Side*STORY〜
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「あっエミリア!!
レオ、起きた?」
静かに寝室から出てきた私に、セルトさんが話しかけた。
「…はい。
ちゃんと起こしましたよ。」
私はニコリと笑って答えた。
「じゃあそろそろ、私も部屋に戻りますね。」
「そっか。じゃあまたねエミリア。」
セルトさんとティナさんに挨拶して、レオの部屋を後にした。
部屋へ戻る間も、まだうるさい心臓。
おまけに…
自分でも赤くなっているのがわかる程、熱い顔。
また、当分…
「…レオの顔…見れないよ…」
今日わかったレオの新たな一面。
「寝相…悪すぎだ………」
―…次レオを起こす時は、はじめから本で起こそう。
そう………心に決めた。