翡翠の姫君〜Side*STORY〜
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「レオー?
ちゃんと起きてるかー?」
なかなか寝室から出てこないから、セルトは部屋を覗いた。
「あぁ…」
ベッドの上で起き上がって固まっているレオ。
「…?どうした?
エミリアに会えて嬉しいのか?」
「…エミリア?
何言ってんだおまえ。」
「…いや…おまえが何言ってるんだレオ。
おまえ起こしてくれたのエミリアだぞ?」
「…はっ……
…………はあぁぁぁ!!!???
う、嘘だろ!!!??」
「ホントだってば。
…もしかして
……寝ぼけてたのか…?」
「…知らん。
起きたら頭が痛くて、枕元に本があっただけ…」
「帰り際のエミリア、なんか様子がおかしかったけど…
おまえ…
寝ぼけて何かしたんじゃ…」
「……………ん…?
そんな…ハズ………」
「おまえ…寝起きはタチ悪いからなぁ…」
―その後。
エミリアが目を合わせてくれない日々が何日か続くのだった。
【End】