翡翠の姫君〜Side*STORY〜




〜・〜・〜・〜・〜・〜





「レオー?
ちゃんと起きてるかー?」


なかなか寝室から出てこないから、セルトは部屋を覗いた。




「あぁ…」




ベッドの上で起き上がって固まっているレオ。




「…?どうした?
エミリアに会えて嬉しいのか?」




「…エミリア?
何言ってんだおまえ。」




「…いや…おまえが何言ってるんだレオ。
おまえ起こしてくれたのエミリアだぞ?」




「…はっ……

…………はあぁぁぁ!!!???
う、嘘だろ!!!??」




「ホントだってば。

…もしかして
……寝ぼけてたのか…?」




「…知らん。
起きたら頭が痛くて、枕元に本があっただけ…」




「帰り際のエミリア、なんか様子がおかしかったけど…


おまえ…
寝ぼけて何かしたんじゃ…」




「……………ん…?
そんな…ハズ………」





「おまえ…寝起きはタチ悪いからなぁ…」













―その後。




エミリアが目を合わせてくれない日々が何日か続くのだった。








【End】



< 36 / 53 >

この作品をシェア

pagetop