先生が最初で最後だよ

2




赴任してきた先生は18人。


香織が言っている先生がどの人なのかなんて、すぐに分かった。



女子はざわめく。
歓喜の声まで上がる。

舞台の上で、マイクを持つだけで騒がれる先生なんて初めて見た。



理奈は、椅子に座って静かに彼を見ているだけだった。

わからない。

先生がかっこいいなんてわからない。




「はじめまして。
生物を担当します、神里隼人(カミザト ハヤト)といいます。

難関高校を突破したあなた方を、更に鍛えて行こうと思いますんで、宜しくお願いします。

一緒に頑張りましょう。」



神里が話終えると同時に、初めて聴くぐらい大きな拍手が沸き起こった。


< 12 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop