先生が最初で最後だよ


「理奈」


「岡田」



二人は目を大きく見開いて自分を見てくる。



「どうしたの?」

先に口を開いたのは神里だった。


「岡田?3日間、ちゃんと飯食べたか?寝たか?」


「理奈?
しっかりして。
どうしたの?」


まいは大きな瞳にいっぱい涙を溜めてこちらを見てくる。
子犬だ。

神里は、理奈の目の下を指で触る。


「隈が酷いぞ。」


「ああ」


「理奈?」


「入っていいよ。
汚いけど。」



まい、神里が部屋の中に入ってきた。


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