先生が最初で最後だよ
「河田さん。
今、先生と岡田さんで話をしていいかな?」
「はい。
あっ、私買い物に行ってきますっ。
理奈、行って来るけど何か食べたい物ある?」
理奈は首を左右に振った。
まいが理奈の横を通り過ぎる。
素直に話せない自分に腹が立つ。
「………………。」
玄関の扉が閉まる。
神里はゆっくりと理奈に近寄っていく。
時計の針が音をたて騒ぐ。
「お、かだ?」
神里は、理奈の肩に手をそっと乗せた。
小刻みに肩が揺れている。何故なのか、神里には分かった。