先生が最初で最後だよ




そして、涙が伝う頬をゆっくりと撫でる。


「岡田理奈、
お前は一人じゃないよ。あんな良い友達がいるじゃないか。
だから、そんな寂しそうは顔をするな。」





寂しそうなのはあなたの方じゃないですか。

理奈は神里から目を逸らす。



その寂しげな顔が
とても綺麗で、
繊細で………………。



私の中で何かが動く。




「ああの、
手を………………あの、ちょっと」


「え?
あ゛あ゛っ!!」


神里の手が、理奈の頬から離れた。



恥ずかしくて先生の顔が見れない。


「あ゛あ゛!教師としたことが!!」

< 55 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop