僕らの時間〈3〉
安達さんは鞄からガサゴソと何かを取り出した。

「俺、傘持ってるから一緒に帰ろう」

満面な笑顔で広げた傘を私に差し出した。

「最初から持ってたなら何で言わないんですか!」

「だって、きくちゃんとちょっとでも一緒にいたいじゃん」

な、な、な、何て恥ずかしい事を言ってらっしゃるんでしょうか!





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