櫻舞い散る~儚い純愛
「そうなの?早く桜雪にも素敵な人が現れるといいわね…」

ふと寂しげに祖母が笑った…

いや桜雪にはそう見えた気がした。


「今の時代なら平和に好きな人と一緒にいられるものね…」

視線を落としておばあちゃんは言った。


おばあちゃんは戦後しばらくしてお見合いで亡くなった祖父と結婚…

両親に強く進められて…


けどおばあちゃんにはすごくすごく大切で大好きだった人がいた…


その人は空の上で気高く美しい桜のように散っていったんだって…
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