櫻舞い散る~儚い純愛
過去へ…
ひら…ひらひらひら…
ピンク色の桜の花びらが桜雪の頬に落ちる…

「ん…」


桜雪は目を覚ました。

「あたし寝ちゃってたんだ…って何!?」

目の前の光景に唖然とした…

桜雪の部屋には沢山の桜の花びらが舞い降りていた…

「桜の花びら…季節ハズレだよ!」

その時…

リン…リン…

静かにどこからか澄んだ音が聞こえてきた…

『…ゆ…さゆ…』

男の人の声…

「だれ?」


『僕だよ…忠だよ』

身に覚えなぃ…でも優しい声…なんだか懐かしい気がする…

『僕の最愛なるさゆ…』

その瞬間手鏡が光りだした。

「おばあちゃんの…きゃあ!」

光りは桜雪を包みこんだ。そしてそのまま鏡の中へ…

吸い込んでしまった。
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