*キャラメルドロップ*
口の中に、広がる味。
それは紛れもなく、甘い思い出をよみがえらす キャラメルの味だった。
「あめーっ…」
龍はそんなことを言うけど、幸せそうな顔をしている。
わたしは しっかりと 思い出の味を確かめると、キャラメルは溶けて消えた。
キャラメルは消えちゃったけど、龍は消えないで
キャラメルのように、わたしを溶かしても良い。
だから消えないで…
わたしのキャラメル
消えないで側にいて。
これからも、ずっとずっと…――
わたしに甘い思い出をちょうだい。
そして、わたしを溶かして?
それは、キャラメルのように甘い恋なのだから…
THE END.