心失恋
朝いつものように目を覚ました私。
昨日の気持ちをひきずるかのように体はダルくただただボーッとしていた。

真夏という事もありムカつくぐらいに空は晴れていた。
友達と遊んでいた自分を思い出しながら外を眺めていた。


…その時…

いつものように母が顔をだした。
「おはよう」
普通の挨拶をかわしたまではよかった。

次の瞬間ゾロゾロと男の団体が顔をだした。



えっ?
なんで?


目の前にいるのはあの日突き放した父親と兄貴達だった。

何が起きているかわからない状況に口をあけたまま瞬きを繰り返すばかりだった。

そんな私に母は言った。
「皆に連絡してきてもらったから」

冷静に淡々とつげた。
私は首を縦にふるのが精一杯になり、家族が来たにも関わらずぎこちない会話が繰り広げられていた。
ただ…………………………一つだけ………………いいたくても言えなかったのは…………「嬉しかった」


それだけ!


私の病気をきっかけにここにまた家族が揃った事が何よりも幼い私の心を動かした。
まだどこかでもとに戻るんぢゃないかって期待している自分にビックリしていた
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