勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
それからは私も混じってみんなと談笑した。
だけどやっぱり体は疲れているのか瞼が徐々に重くなって、そのまま眠ってしまっていた。
ふと目が覚めると、赤ちゃんを抱く三成の姿が目に映り、
「起きたか?」
彼は優しく微笑んで私に話しかけた。
「すいません。寝ちゃったんですね。
みんなは?」
「みんなは今は部屋に戻っている。」
「そう…。」
「紫衣、この子は強い子供になりそうだ。」
唐突に落とされた言葉に首を傾げると、
「ずっと動いているのだよ。
それに利発そうな顔をしている。」
誇らしげな顔で話している。
とっても親バカな三成。
もしかして嬉しくないのなんて疑った事を申し訳なく思った。
そして同時に私は嬉しくて彼の背中にすり寄って頬をつけた。
「どうした?」
「赤ちゃんばっかりズルいです。
私もあなたのそばにずっといたいのに!」
頬をぷくっと膨らませて言葉を掛けると、彼はくすくすと笑いながら私に体を向けた。
そして赤ちゃんを片手で抱いたままもう片方の手で私の頬にそっと触れて顔を近付けた。
吐息がかかるほどの距離に彼の綺麗な顔があり、じっと見つめられる。
恥ずかしいけど嬉しさが勝っていて彼から目が逸らせなかった。