勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
紅葉さんとの言い合いはお互いが譲らないままエスカレートしていく一方で、だけど納得なんて全然出来ないから
「どうして私が何か出来ることないかって考えるだけで怒るの?」
「………。」
「そりゃ、役に立てないよ?役に立てないっていうか足ひっぱっちゃうかもしれないよ?」
「………。」
自分から話を打ち切るなんて出来なくて一生懸命気持ちを口にして、自分の不甲斐なさを再確認したことと、だからただ座ってろって言われるんだという情けなさから涙で瞳が潤んできた。
三成と一緒に生きていきたいと思っていても私はこの時代にまだまだ慣れないこともたくさんで、みんなに支えられ、助けてもらわなきゃ一人じゃ何も出来てない。
重家を産んだのに、お母さんになったのに何も変わってないんだ。
それに最後にはいつも泣いちゃうんだから、
「何も出来ないって言われても仕方ないんだよね。」
自嘲しながら言葉を落とすしかない。
一人で考えて、否定されたら怒って、最後は泣いちゃうなんて…。
「そりゃ呆れちゃうよね。」
「自分で自分責めて落ち込むなんて、お前ってどうしてそんなに自虐的なわけ?」
心底呆れたと言うように大きなため息と一緒に紅葉さんの言葉が部屋に響いた。