勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
近付いてくる彼の綺麗な顔に私は瞼を閉じた。
そっと触れる唇。
少し物足りなさを感じる私から放れていく唇を追いかけたくて彼の頬を両手で触れて、
「もう少し」
おねだりをしたのに彼はくすくすと笑って私の頬を撫でた。
どうして?
もっとキスがしたいのに…
こんな風に思うことが精神の不安定さを物語っているのだろうか。
赤ちゃんを膝に抱き、片方の手で支える三成の半身フリーな部分に寄りかかるようにして体を預けた。
「どうした?
今日はやけに甘えるのだな。」
私の行動を咎めることなく受け入れてくれる三成に申し訳なさが募る。
だけど放れたくない。
「触れていたい、あなたに。」
口から出るのも我儘な言葉で、私本当にどうしちゃったんだろう…。
自分でも気持ちがセーブ出来ない。