勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
言葉と同時に彼の首に腕をまわして引き寄せた。
大胆な行動に少しの恥ずかしさを感じながらも、素直な自分を出したかった。
我慢なんてして欲しくないよ。
私は三成の妻なんだから、三成も自分の心を隠さないで...。
彼の唇は私の首元に触れて彼の吐息が私の首にかかる。
「ん....。」
それだけで私の体はピリピリと痺れるような感覚に襲われた。
「紫衣、目を開けて俺を見ろ。」
恥ずかしくて閉じていた瞼を持ち上げると、ニヤリと笑う三成と視線がぶつかった。
「女の顔をしている...。」
彼の唇が言葉を紡ぎながら私に近づき、私の唇に彼の唇が重なると小さくリップ音を響かせながら優しく吸いつくようにキスを繰り返した。
それからは全て三成のペースで、優しいキスから舌を絡めあうような濃厚で激しいキスに変わった頃には私の思考は止まってしまったままで、されるがままの時間が過ぎた。
「紫衣、愛しているよ。」
囁くような彼の言葉に幸せすぎて零れ落ちる涙。
その涙を掬うように寄せられる彼の唇。
重家を産んでからこんなにもゆっくりと彼と過ごす時間はなかった。
こんなにもピッタリと彼に触れることはなかった。
重なった体から伝わる彼の熱。
熱くなる体。
混ざり合う吐息。
全て受け入れて全て感じたい。
彼の腕の中で彼の熱を受け入れ、私は幸せを感じる大きな波にのまれた。
「三成様...。」
彼の名を呼んで私の意識は渦の中に飲み込まれるようにして無くなったんだ。