勝利の女神になりたいのッ!~第2部~


キッチンで洗い物に集中することで少しずつ落ち着きを取り戻した私は洗い終わった食器を拭きながら片付けに専念した。

その間佐和さんの携帯はずっと忙しく鳴り続け、ソッと佐和さんの様子を伺うと携帯の操作に集中している。


メールでもしてるのかな?


佐和さんがメールの返信に忙しく、キッチンに来ない事は今の私にはとても助かる状況で、せっせと片付けに集中した。


最後のグラスを食器棚に入れて片付けも終了。


後はテーブルの上を拭いたらおしまいだ。


ホッと一息ついて布巾片手にテーブルに向かう。

「お疲れさん。」


ドキッとした。


さっき様子を伺ったときはソファーに座って携帯の操作をしていた佐和さんがテーブルに移動していたんだ。


「紫衣?」


布巾片手に固まる私に佐和さんの心配そうな声が掛けられる。


「はい…」


普通にしなきゃって思うのに、やっぱり私は緊張したまま返事しか出来なかった。







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