勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
昨夜の睡眠不足を解消するために入ったパーキング。
運転してくれる佐和さんと嶋田さんの休憩タイム。
「私はトロットロに溶かされちゃったよ。」
ニコリと笑いながら芽衣ちゃんはソフトクリームをペロリと舐めた。
食べてるソフトクリームのような甘い夜を過ごしたらしい芽衣ちゃん。
「だから彼寝てるんだけどね。
昨日十分に眠れなかったから今眠ってるんだけどね。」
「……………。」
「あれよ、その…やっぱ疲れちゃってるのかな。だって激しくて裸のまま寝ちゃってたし…
朝起きたら、2人ともそのまま、生まれたまんまの姿だったわけだし…」
「……………。」
「激しくっていうか深くの方が表現としてはしっくりくるのかな?
そうそう、深く…愛し合っちゃたって感じよ。」
「……………。」
「そうよ。そういう感じ。」
1人ペラペラと喋る芽衣ちゃんに私は何も言えない。
だって寝ちゃったんだし。
トロットロだったけど、それは私の心だけだったんだし…。
だけど佐和さんは休憩タイムで今、睡眠とってるわけだし…。
ちゃんと起きたらパジャマ着たままだったし…。
けどそれは…
一つだけ言い訳しちゃうと、佐和さんだって様子がおかしかったんだよ。
おかし…かったよね?
なんか冷たくされちゃったり不安だった。
優しいのに急に冷たくなる佐和さんに気持ちがとっても揺れて、不安だったんだ。
だから佐和さんの口づけがとても気持ちよくって、溶けちゃうって思って安心出来たんだ。
けど、それで寝ちゃったんだけど…。
そんな時にって言われちゃうような睡眠とっちゃったんだけど…。
だから、溶けちゃったけど…。
私は溶けちゃったけど、2人で溶け合った訳じゃない…。
ズシリと心が重くなった。
やっぱり私は佐和さんの側にいる資格なんてないんだよ…。