勝利の女神になりたいのッ!~第2部~


1人で勝手に勘違いして泣いてたの?


「ごめんなさい…。」


穴があったら入りたい。

というか掘ってでも埋まってしまいたい。


恥ずかしさに俯く私の頭の上に降ってくる三成の笑い声。


だけど目の前の朱里さんは深々と頭を下げた。


「お話はここからなんです。」


神妙な朱里さんの態度に私は顔を上げて彼女をまっすぐに視線を向けた。
背筋をピンと伸ばして話し出した朱里さん。

朱里さんの隣では少し背を丸めて眉をハの字に下げている左近さん。

2人のその姿を見て私はピンときた。


もしかして…

「紅葉さん達は左近さんに言われてあんなことを?」


言いにくそうにしている朱里さんより先に思ったことを口にすると、


「えらく察しがいいではないか。」


くつくつと喉を鳴らし笑いながら三成が応える。

「え?左近さんなの?」

3人に指示したのは左近さん?

あの悪ふざけの首謀者は左近さんなの――っ!








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