勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
なんで俺?と顔が語っている紅葉さん。
「一番年が若い人に聞いてみただけだよ?」
逆年功序列だよって話す私に眉を思いっきり寄せる紅葉さん。
それならば私が一番に意見を言えよと言いたげに私をじっと見据えていた。
「紅葉、どう思う?」
不満げな紅葉さんに左近さんが声を掛けた。
「どうって…。」
それでもハッキリと意見を口にしない紅葉さん。
「じゃあ、私が決めていいの?」
確かに三成がいるいないを決めるなんて紅葉さん達に出来るわけないものね。
だったら三成には悪いけど席を外してもらう方がいいのかもしれない。
だって仮に話辛いと思っていてもそんなこと言えないだろうし、私が決めた事なら私が咎められればいいんだしね。
「じゃあ…「なんで紫衣が決めるんだよ!」
だけど私の言葉は紅葉さんに遮られ、おまけに鋭い視線で睨まれてる?
「俺は構わないです。
むしろ殿にも話を聞いていただきたい。」
あれ?
私の思い違いだったの?
「そうか、ならばここにいよう。」
三成は満足げに微笑んだ。
気を回し過ぎちゃったかな?
三成に遠慮なんて、みんなしてないのかな?
なんだか恥ずかしい…。
私1人で空回りしてるじゃない。
「まずはお詫びを申し上げます。
奥方様に我々は大変失礼な振る舞いをしたこと、申し訳ありませんでした。」
深く頭を下げる紅葉さん。
紅葉さんの言葉に桔梗さんと椿さんも頭を深く下げた。