勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
窓際に設置されたテーブルの上で音をたてる携帯を手に取り着信を確認する佐和さん。
甘い表情は一変して険しくなる。
何かあったんだろうということは佐和さんの表情を見れば一目瞭然で、ため息をつきながら携帯を操作する佐和さんに不安な視線を送ると、
「不安にさせてごめんな。ちゃんと説明するから、おいで。」
ソファーに腰掛けた佐和さんが携帯をテーブルに置いて私に向かって両手を広げた。
吸い込まれるように彼の元に移動してギュッと抱きつくと私に応えるように背中にソッと添えられる掌。
そのまま彼の胸に頬を寄せる私の背中を佐和さんの掌が優しく撫でてくれた。
「驚かないで聞いて欲しい。」
佐和さんの言葉に彼の胸から離れようと体に力を入れると、
「そのままで…」
ギュッと佐和さんの腕の中に閉じ込められた。
そして佐和さんの言葉をドキドキしながら待つ私に彼は驚くような言葉を落としたんだ。