勝利の女神になりたいのッ!~第2部~


出産したばかりの体で…


無理だよ………――。





「どうしたというのだ。」


三成は眉間に皺をよせて私を見下ろしている。


「今は、その…出来ません!」


「何を?」


「え?」


「何が出来ないのだ?」


何をって――…


そんなこと口に出来ないよ。



もじもじと恥ずかしさに耐えていると三成は肩を揺らして笑っている。


わざとなの?


わかっていてわざと聞いたの?



恨めしそうに三成を見ると彼は益々肩を揺らして声も漏らした。



「ひどい!」


彼の胸をポカポカと叩いて抗議すると彼はくすくすと笑いながら私をその胸に引き寄せた。


「紫衣が煽るからだよ。」


耳元で囁かれる彼の言葉。


煽るなんて言われても…


煽った覚えはないよ?








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