勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
「たくさん子を作ろう。」
三成が優しく微笑んで私に話しかけてくれる。
「赤ちゃんが好きなのですか?」
「紫衣をずっと愛していたい。」
「?」
三成の言葉に私は意味がわからないと首を傾げる。
「他の男を見ていられないくらいに紫衣を愛して、俺の子を産み続けるんだ。」
「え?」
それってずっと妊娠して出産して…
「そんなの私の体がもちません!」
想像するだけで身震いがした。
「俺はこれから屋敷に戻れない日もあるだろう。」
「だからって浮気なんかしません!」
「あなたこそ城にはたくさん綺麗な人がいるんじゃないんですか?」
「たくさんいる。」
ニンマリと笑う三成。
「秀吉様のお膝元、綺麗な女はわんさかといる。」
売り言葉に買い言葉で言っただけなのに、
「イヤだよ…。」
悲しくなって涙が溢れた。