勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
「だ…大丈夫ですっ!
芽衣ちゃんに教えて貰いましたし…
わ…私も知識は…」
あるのかな?
ちゃんと間違えずに答えられるか…
「やっぱり自信ないです」
しゅんと肩を落とす私に佐和さんはクスクスと笑いながら耳に軽く口付けをして、
「まともに答えてもらったら俺が困る…」
「………」
「正直な紫衣のことだから誤魔化さずに真面目に答えそうだし」
「………」
「そんなことしたら父さんが喜ぶのは目に見えるし…」
「………」
「かと言って紫衣がはぐらかすなんて出来そうにないし…」
ふぅーとため息を吐き出す佐和さんは本当にお手上げ状態なのか、困ったように眉をハの字に下げていた。
真面目に答えちゃいけなくて、はぐらかすんだっけ?
けど、それってどうやるの?
それに、どうしてお父さんが喜ぶのがいけないの?
頭の中は不思議がいっぱいで、
「佐和さんの言ってることがよくわかりません」
私は更に佐和さんを困らせる言葉を口にしてしまった。